平成が終わる。大前研一氏は新刊『日本の論点2019~20』(プレジデント社)で、平成という時代についてこう述べた。「30年前、私は『平成維新』を掲げ、道州制、ゼロベースの憲法改正、移民政策、容積率の緩和などを訴えたが、なにも進まなかった。大前研一ぐらい平成をむなしく過ごした日本人はいない」。なぜ平成は失敗したのか。大前氏の渾身のメッセージをお届けする――。 ※本稿は、大前研一『日本の論点2019~20』(プレジデント社)の巻頭言を再編集したものです。 2018年9月20日、自民党の総裁選挙を終え、万歳する
自民党総裁選で3選された安倍晋三首相は、9月23日に米ニューヨークに向かい「国連外交」を展開して28日、帰国した。米国滞在の締めくくりとして26日(日本時間27日朝)、内外記者会見に臨んだ安倍氏は、内閣改造を10月2日に行い麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官ら骨格を維持する考えを語った。麻生氏らの留任は大方の予想通りではあるが、外国で、外国メディアも集まった場所で発信するニュースとはとても思えない。ドメスティックな話をニューヨークで発信した理由は何だったのか――。 日本時間9月27日朝、内外記者会見す
予想外の事態をうまく利用しようという魂胆 自民党の総裁選が9月7日に告示され、連続3選を目指す安倍晋三首相(総裁)と、3度目の挑戦になる石破茂元幹事長の2人が、立候補した。投開票は20日。2012年以来の選挙戦は、この2人の一騎打ちとなる。 今回の総裁選は、6日に北海道で起きた地震を受け、9日まで討論会などを自粛する異例のスタートとなった。本格的な論戦は先送りされたが、安倍首相は党所属国会議員の8割以上の支持を集め、かなり優勢だ。対する石破氏は党員・党友による地方票の取り込みを狙っていく。 事実上の首相選
自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長に「異変」が起きている。テレビカメラを前にした歯切れのいいコメントに陰りが出て、行動も少しおとなしくなってきたのだ。その一因は、父・小泉純一郎元首相にあるという見方もある。であれば「子どもの心、親知らず」ということなのだろうか――。 2018年7月18日、衆院本会議に臨む自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(写真=時事通信フォト) 7月後半になぜかトーンダウン 進次郎氏は今、政局のキーマンの1人だ。9月20日ごろに行われる自民党総裁選は安倍晋三首相(党総裁)の3選が濃厚だが、流れが