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2006-05-13(Sat) [長年日記]

[Java] オープンソース化するJavaについて考えてみる

今年のJavaOne2006でも、Javaのオープンソース化について話題になったようだ。

「オープンソースなんてしたらSunは、どーやって儲けるの。Sunのライセンシーは今まで高いお金を払ってサポート受けてきているけど、そのサービスとか継続できなくなっちゃうのはないの。そもそも、Sunの業績悪化に伴いそのサービスも下がっちゃっているのに…」と思っていたけど、どうやらオープンソースにならざる得ないような気がするので、その時の利点を、ちょっと違った視点から少し考えてみた。

JavaOne2005当時のSunの計画では、18ヵ月置きにJava SEのメジャーバージョンをリリースするということだった。(既にJava SE 6のリリースは、遅延していて今年の春から秋に変更になっているけど)

また、SunのJavaサポートは、「Java Technology EOL Policy」に従い、マイナーバージョンは最新のみ、メジャーバージョンは二つ前までってことで、J2SE 5.0が出ている現在はJ2SE 1.2.2_17は既にサポート対象外になっている。

J2SE 1.2が出たのが1998年12月で、最後のJ2SE 1.2.2_17がリリースされたのは2003年9月で、J2SE 5.0が出た2004年9月には死んでいる。(6年の命)

J2SE 1.3は2000年5月で、このまま行くと今年の秋には死んでしまう。(6年の命)

J2SE 1.4はJava SE 7(Dolphin)は予定では来年中には出るから、その時にはEOLなので寿命が短いだろう。

参考文献: 「Java 2 Standart Editionメモ」よりリリース時期のデータを頂いた。

古いJavaも「Archive: Java[tm] Technology Products Download」からダウンロード可能だけど、サポートは終っているのでBugが有ってもパッチは出て来ない。

6年間も有れば十分と言う人もいるだろうが、もし自分がJavaベースのシステムを購入するとして、「数年後にはパッチも手に入らなくなる」と言われたらどうだろう?

短すぎるのではないか? このような時にオープンソースとなっていて、Sun以外の誰かがサポートをする事になっていたら有用では無いでしょうか。

Sun Microsystemsは、まずEOLが近いJ2SE 1.3のソースを公開する。そして、有志が1.3のサポートを続けるっていうのは、嬉しくないかな?

やっぱり、オープンソースだと保守サポートというよりエッジ機能の追加の方がウケルから、J2SE 1.3のソースが公開されても、「J2SE 5.0のアノテーションが使えます」みたいな方向に進んでしまうことになってダメかなぁ。

たしかにJ2SEは新機能が取り込まれて便利にはなっているけど、

※過去の SDK/JDK のファイルサイズ(目安です):

* 1.1.8_010: 8.37 MB

* 1.2.2_17: 19.40 MB

* 1.3.1_15: 31.79 MB

* 1.3.1_16: 31.79 MB

* 1.4.1_07: 36.31 MB

* 1.4.2_07: 51.93 MB

* 1.4.2_08: 52.23 MB

* 1.5.0_04: 56.71 MB

[Java 環境のセットアップより引用]

てな感じで「ドンドン肥大化するのもなんだなぁ」とも思っているので、「新機能より長い寿命の方が大切」っていう視点で「Javaのオープンソース」を考えてみました。

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