米国とトルコの関係の急速な悪化に端を発した“トルコショック←が世界の金融市場を揺さぶっている。トルコの通貨リラは一時、約20%も急落した先週末に続き、週明け13日も投資家のリスク回避の動きから下げ止まらない。また、通貨売りは経常赤字国で高金利の南アフリカ・ランドやインドネシア・ルピアといった新興国通貨にも広がった。トルコのエルドアン大統領は米国との対決姿勢を崩しておらず、混乱の収束の兆しは見えていない。
ドイツ銀行への信用不安が広がっている。米国の連邦預金保険公社が米国のドイツ銀の子会社を「存続が脅かされるほどに財務に弱さがある銀行」のリストに加え、昨年、米連邦準備制度理事会(FRB)も同様の判断をしたと報じられたからである。また、米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ドイツ銀の格付けを「BBB+」に引き下げた。この2つの要因からドイツ銀行の株が売られ、株価が過去最安値を記録したのである。