29日、ベルリンで記者会見し、与党党首を辞めると表明するメルケル独首相(EPA時事) 【ベルリン時事】ドイツのメルケル首相(64)は29日、ベルリンで記者会見し、州議選での連敗の責任を取り、与党・キリスト教民主同盟(CDU)の党首を退くと表明した。首相職は2021年の任期満了まで続投する考えだが、その後は公職にも就かず、政界を完全に引退する。 抜群の安定感で、欧州の重しとなってきた「メルケル時代」の幕が下りることになった。欧州の政治への影響は大きい。先が見通せない新たな段階に入ることになる。 大敗を喫した
今上陛下の「退位宣言」によって、来年4月30日に終わることになった「平成」という時代。バブル崩壊や湾岸戦争とともに幕開けし、ネットにおける左右対立の激化の中で終わろうとしているこの30年間は、振り返ればどんな時代だったのか。作家で近現代史研究者の辻田真佐憲氏は、「一言で言えば、アンチばかりの時代」と語る。政治学者の藤井達夫氏とともに読み解く、「平成」であらわになった日本社会の問題とは――。 ※本稿は、藤井達夫『〈平成〉の正体 なぜこの社会は機能不全に陥ったのか』(イースト新書)の一部を再編集したものです。