電話とFAXがコミュニケーションの中心で、IT化が進みにくいといわれている不動産業界。その中で今、積極的なIT活用で注目されている企業がある。アパート賃貸の仲介やマンスリーマンションなどを展開するレオパレス21だ。 契約書の電子化をはじめ、顔認証による解錠システムやRPAの導入、さらにはモバイルデバイスで制御するスマート家電などを「賃貸物件向け」に提供するなど、さまざまな施策が評価され、経済産業省と東京証券取引所が共同で、先進的なIT活用を進める企業を選出する「攻めのIT経営銘柄」に2年連続で選ばれている
日本企業の場合、労働市場の流動性がまだまだ低く、退職金や年金について業種業界をまたいだ標準化が進んでおらず、個々の企業への依存度が高い。給与だけでなく、退職金の制度は個別企業に大きく依存し、さらには年金基金が個別企業にまだまだ大きく依存している日本では、ITの効能を十分に生かし切る環境が整っているとは言い難いのだ。