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2005-06-10(Fri) [長年日記]
■ ユーザのためのつもりがユーザの選択肢を減らしている
日本のIT業界では、ユーザは「標準化」などに余り興味がなくて、「自分のところで何とかなればよい」という感じだと思う。
標準化することにより、業者を入れ替えることもできるようになり、競争が発生し、価格も安くなりユーザも利益を得るはずなのだけれども、業者を入れ替えたりしたら大変だし、問題はコストを安くすることではなくて、自分の社内でのプレゼンスを上げることだけだから、「自分のところで何とかなればよい」となってしまう。
ということで、ベンダーは、「標準化」より、ユーザ・ニーズを第一にするから、
つまり,ユーザー・ニーズに応えるための努力が結果的に,製品間の相互接続性を失わせている
[どなたかビジネスIP電話の仕様を公開しませんか?より引用]
なんて事になってしまう。そして、最終的にはベンダーのロックインとなり、ユーザの選択の幅が減ってしまう。
非常に残念な事だと思う。
ちなみに、この引用した記事で言いたい事は、こんな話ではなくて、独自SIPの仕様を「Internet-Draft」として、IETFから公開して、RFCとして標準仕様としないかい? と言う呼びかけ。 身の軽い企業だったらできるかもね。
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