【台北=田中靖人】台湾の蔡英文総統は5日、総統府で海外メディアと会見し、中国発のフェイク(偽)ニュースについて「台湾だけでなく多くの民主国家が同じ問題に直面している」と述べ、対抗策を講じるため各国と協力したいとの意向を示した。 蔡氏は「中国が偽情報を通じて台湾の民主的な選挙に介入している」と指摘。「偽情報は民主主義を損なう。国際社会が共同で向き合うことが大切だ」とし、台湾の分析能力や技術を用いた協力を呼びかけた。 また、中国の習近平国家主席が2日の演説で台湾への武力行使を辞さない姿勢を示したことには「防衛
【台北=田中靖人】台湾の蔡英文総統は1日午前、台北の総統府で新年の談話を発表し、「中国は台湾の開放的で自由な民主体制を利用し、台湾の政治と社会に介入を試みている」と警戒感を示した。蔡氏が元旦に談話を発表するのは就任以来、初めて。中国の習近平国家主席が2日、対台湾政策の「重要談話」を発表する予定で、これに先駆けて台湾側の立場を明確にする狙いがある。 蔡氏は、中国発の「フェイク(偽)ニュース」が「民心を動揺させるほどに氾濫している」と危機感を示し、行政院(内閣に相当)や情報機関に法的措置を含む対抗策の立案を指