今年の漢字は「災」に決まったが、世界情勢を一言で表すなら「乱」だ。「一石多鳥」を狙う超大国の国家戦略を読み取るためには、並列して起きた事実の関連性を精査することが必要だ。
戦後秩序の見直しに直結する。つまり、アメリカの駐留政策は正しかったのか、駐留軍に押し付けられた憲法は正しかったのか、という議論にどうしてもつながる。もちろん、そうした見直し作業の中には東京裁判や原爆投下の正当性検証なども入ってくるだろう。アメリカが一番恐れているのはそこで、靖国問題が占領政策や東京裁判、さらには沖縄問題を含めた戦後の日米関係すべての見直しにつながることを警戒しているのだ。