これから私たちの生活はどう変わるのか。マイナス金利の拡大や消費税の増税、東京五輪後の経済後退にどう備えればいいのか。経済・金融とお金の運用、家計の防衛策に詳しい3人の専門家に話を聞いた。 ※本稿は、「プレジデント」(2017年11月13日号)の記事を再編集したものです。 (1)マイナス金利拡大 低金利で資産運用ができない マイナス金利政策によって、金利の大幅な低下が銀行の収益悪化や不動産価格の高騰、資産運用難などの副作用を生んでいる。だが、日銀はマイナス金利政策のさらなる効果を目指し、金利をより引き下げる
銀行界にいったい何が起きているのか(撮影:尾形 文繁) みずほフィナンシャルグループ1万9000人、三菱UFJフィナンシャル・グループ6000人、三井住友フィナンシャルグループ1000人――。 この数字は、3メガバンクグループがそれぞれ計画している人員削減の数字だ。いずれも希望退職を募るような「リストラ」ではなく、採用と退職の人数を調整し、3年から10年かけて実施するものだが、各社ともその規模は小さくない。 いまの日本は、1990年代後半から2000年代前半にかけて起きた不良債権問題や2008年のリーマン