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2010-01-13(Wed) クラウド時代のソフトウェア価格 [長年日記]
■ クラウド時代のソフトウェア価格
Amazon EC2などクラウドは安いと注目されているけど、ソフトウェアの価格はどうなるのだろうか考えてみた。
まず、ハードウェアで考えてみる。サーバをネットワークにつないでサービスを開始するには、ベースコストが必要だけど、そのサーバーやネットワークをどのくらい使うかは分かっていないスタートアッププロジェクトなどで、使い始めるにはコストは安いだろう。また、スタートアップ企業でなくてもCPUやHDDを時間観点や性能観点で100%使い切っていないならば、「使っていない」「遊ばせている」という無駄が発生しているのだから、その分を人と融通することになるからその分を節約する事ができるだろう。
ハードウェアを融通することによって、コストを抑えているのである。Amazon EC2 やGoogle Application Engineで、数百万台のサーバを集めようとしているのは、沢山集めてることにより、良い感じに平滑化したいから。数が多いほど分散が広がり融通しやすくなりコストを抑えることができる。
さてハードウェアは、うまく融通し合ってコストを安くすることができるけど、ソフトウェアはどうなんだろう?
OSであるWindows ServerやテータベースのDB2などは、Amazon EC2で時間単位でコスト算出されているけれど、これらは、常に使っていることが前提のソフトウェア。これらはハードと同じように考えて超すと出せるけど、今後出てくるだろうと予測されるのは、月末にしか使われない給与帳票作成プログラムのようにたまにしか使わないソフトウェアのパターン。
これらのソフトウェアはクラウドで利用する時の料金は、クラウドでなく買い取りにしたときの料金に対して時間単価が格段と安くなるのだろうか? このプロクラムは時間単位の価格でも安くならないのではないだろうか? だって、そもそも月に一回使われるだけであることを前提した価格としてついているのだから。締め日が月に二回有って、給与帳票作成プログラムを月に二回使っていて「得してた。うふふ」っていう会社が時間単価で買うことになると普通の人の2倍使うのだから、トータルでは高くなるし、二ヶ月に一回しか締め日が無い会社は、半分しかつかっていないということで、いままで余分に払っていた分がなくなるので安くなるって事。
ということで、クラウド時代のソフトウェア価格を決めるためには、いまのうちから、そのソフトウェアの使われ方や寿命などを調べておいて、クラウドで使う場合の価格を、いままでどおりの売り切りにするのか、時間単価にするのか? 時間単価にするならば、その価格をいくらにするのか考えておく必要がある。
例えば、ユーザの殆どは5年間以上つかってくれる月に一度使われる処理に1日掛かる給与帳票作成プログラムならば、1日の利用価格が、売り切り価格の1/60ならば妥当な価格だろう。
ソフトウェアの購入者から見ると、クラウド用に時間単価で売っているソフトウェアを使う場合に、自分が多くのユーザより使用時間が少ない場合、例えば多くの人は5年は使うけど、自分は1年で他のソフトウェアに乗り換える場合には安くなるが、そのソフトウェアを5年以上使うならば高くなる。
多くのユーザに比べて、無駄のある人はクラウドでソフトウェアも安くなるかもしれない。
でも、そんな無駄している人っているの? みんなカリカリにコスト算出してソフトウェアも使っていると思うんだけどな~
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